ブログから企業サイトまで、いろいろと制作できちゃうWordPress。
無料・・・だけど、「タダより高いものはない」という言葉も忘れてはいけない。実際、ネット上にはWordPress初心者をターゲットに、有料サービスを導入させようとするツワモノが跋扈しているからだ。
もちろん有用な有料サービスもいっぱいある。が、中にはそうでもないモノ(情報)もある。これを取捨選択するのが
WordPress最初の難関
ではないだろうか。
そこで、WordPress歴約1年の管理人が、ここ1年を振り返って、遠回りした反省などを踏まえ、超初心者(1年前の自分)に言っておきたいこと、などをまとめてみた。
なお、未だ初心者を脱却できていないため、全く見当違いの事を言っているかもしれない。しかし、それはそれで逆に貴重な情報かと思うからあえて書いてみた。
※本記事はあくまで個人の見解であり、特定のサイト、プラグイン、テーマ、ソフトなどの奨励、回避などを勧めるものではない。無料=自己責任なのだから、自己解決できないもの=有料なのは当たり前だ、金で解決することは全然間違っていない。しかし最近思う、果たしてそういう人にオープンソースのサービス(WordPress)は向いているのだろうか、と・・・
目次
- 全部入り系プラグインは入れるな
- 子テーマの作成は必須
- とにかく公式サイトを見る
- 公式テーマを使い倒せ
- 関数の基礎知識は必須
- 配色はインスパイアー
- フォントの指定は超重要
- フリー配布の画像は使うな
- まとめ
全部入り系プラグインは入れるな
オールインワン系のプラグインや、大量導入を勧めるサイトは多い。しかし、そんなもん初心者に使いこなせる訳がない。
WordPress本体の利用方法に慣れるのが先だ。そして、慣れてしまったら不要なプラグインも極めて多い(特に、見た目変更系、リンク自動生成系、アクセス解析系、画像圧縮系など)。
全部入り系プラグインというのは、初めて行ったラーメン屋で全部入りマシマシのフルセットを頼むようなものだ。個人的には理解に苦しむが、実際にそういう人は居る(そんで、残して帰る。二度と来ない)。
ラーメンはたかが1500円くらいだし、出禁の店が1軒増えるだけで済む。しかし、WordPressのシステムは巨大なので、そんなことをしていたら膨大な時間と金を浪費してしまうだろう。
話を戻すと・・・結論から言って、DIYスタイルの人は最低限以下の3つのみ必須と思う。
- 検索エンジンへのサイト更新通知の自動化(Google XML Sitemaps など)
- ログインのセキュリティ強化(SiteGuard WP Plugin など)
- 日本語パッチ(WP Multibyte Patch)
これだけ。
他は慣れてきたら導入すれば良いと本気で思う。プラグインを入れすぎると、メンテナンスや問題の特定が異常なまでに困難になるからだ。
「あ~、コレ最初から入れておけば良かった~」というのは、慣れた後だから言えるセリフ。それが経験値。いきなりラスボスは倒せない。
子テーマの作成は必須
これは、自前でのカスタマイズが回避不可能、ということを意味する。
だいたい、無料サービスを無調整で利用しようとするのは、大きな間違いだ。無理じゃないけど現実的な話ではない。
カスタムするシーンは、いつか必ず訪れる(というより、即訪れる)。
とにかく公式サイトを見る
よし、とりあえず子テーマを作成しよう・・・と、決意したとき、人はまず最初にググる。
ここで重要なのは、まず公式サイトを見ること。通常こういったものは検索すると最上位に公式サイトが現れるが、WordPressはなぜか違う。
上位を占めているのは海千山千のプロの方々のサイトだ。プロの方々は公式サイトを見た上で記事を書いている(はずな)ので、話のスタートラインが初心者と違う。1~10の手順だと、たいてい2か3くらいから始まってしまう。
だから、とにかく最初は公式サイトを読まないとダメだ。併せて英語サイトも読んだ方がいい。プロの言ってることを、いきなり初心者が理解するのは容易なことではない。
ここで、英語無理~系の人もいるだろう。だがあえて言いたい、そういう人はWordPressどころかオープンソース系のソフトウェアを使うのは無理だ。潔く諦めて金で解決しよう。
公式テーマを使い倒せ
カスタム前提(子テーマの作成必須)だから、元になる親テーマは公式テーマを選んだ方が良い。というか、それしか選べない。
情報量に圧倒的な差があるからだ。
このため、選択する公式テーマは古すぎても新しすぎても良くない。2018年なら2016(TwentySixteen)か2015(TwentyFifteen)あたりが良いと思う。
なお、極端な話をすると公式以外のテーマのジャンルは2種類しかない。課金の有無だ。どうせカスタムするんだから、着地点は何を選んでも一緒になる。そこまでの道のりが違うだけ。
有料テーマは金で解決するスタイルの人が選ぶモノだ。公開情報など無い(あってもそれはセールス)。
公式以外の無料テーマはWordPress本体の操作をある程度理解した人が選ぶもの。初心者向け情報など無い。
よって、これらのテーマをDIYスタイルの初心者が使いこなすのは厳しい。
なお、wordpress.org経由で配布されていないテーマは絶対に入れてはいけない。危険すぎる。あれらはソースコードが読める人専用の玄人向けテーマである。
関数の基礎知識は必須
いきなり敷居が高くなったと思うかもしれない。しかし、カスタムには避けて通れない。「無くても大丈夫」とか言ってるサイトは個人的に信用度ゼロだ。そんなのはあり得ない。
これは、金で解決するとかそういう以前の問題だ。
仮に、金で解決するとしよう。したら「誰かに発注」しなければならない。そして、「打ち合わせ」をする。
発注者は全く何も解らない状態、勉強する気も無く、「とにかく作ってくれ、文章だけ書くから」という「依頼」。これで「打ち合わせ」をしたとしよう。
このとき業者から出る結論はおそらく、「ウチのシステム使ってください」だ。
要するに、「WordPressとかどうでも良い」のだ。別に他のシステムで作っても何ら問題ない。
何で WordPress を選んだの? という話になる。
だったら最初から、アメブロとかブロガーとかseesaaとかはてブロでも良いじゃないか。
別にガリガリコーディングできなくても、Excelの関数機能を使えるくらいで問題ないんだから、そのくらい勉強しよう。
そもそも、Excelの関数も全く使えないような人が、いきなりサーバーを借りてWordPressをやるのは無謀すぎる。
これは、何の実務経験もない人が、ノリと僅かな蓄えで物件を借りて夢のオシャレカフェを開業するようなものだろう。失敗は目に見えている。
でも・・・世の中なぜかイキナリできてしまう人が居るのも事実・・・ただ、そういう人の意見は参考にならない。天才の超人だからだ。凡人は地道に勉強するしかない。
配色はインスパイアー
配色はとても難しい。なぜなら、閲覧者のデバイス(画面スペック)によって見え方が全く異なるからだ。
目のスペックも人によって違う。その日の体調によっても大きく変わる。素人がその日の気分で配色をイジると、とんでもない深みにハマりどんどん時間が無くなっていくのだ・・・。最初のうちはアクセスなんてゼロなんだから見た目なんか気にしても意味ないのに・・・
従って、ソッコーで適当にパク・・・インスパイアーするのがよろしい。さいわいなことに、配色だけなら法的問題はまず発生しない。企業サイトなら別だが、個人サイトレベルでは全く問題ない。あくまでインスパイアー系である。
公共性の高いとこからインスパイアーするのがオススメ(自治体とか鉄道とか道路とか)当たり前だが、デザイン部分までインスパイアーしてはいけない。
なお、リンク色だけは青系というのが世界標準になっているので合わせておいた方がいい。
フォントの指定は超重要
WordPressは英語圏で開発されている。そのせいか微妙に日本人と感覚が違う、公式テーマは英語の記述を前提にしているのは間違いない。ベストパフォーマンスは英単語を並べた時に出るようにテキスト周りが調整されているとしか思えないからだ。
英語圏向け情報を発信するなら問題ないが、日本語の場合は調整が必須。地味だけどおそらくココが、
最大のWordPress投げ出しポイント
ではないかと思う。デフォルト設定のままで、いくら文章を書いても何だかしっくりこないからだ。
しかし、フォントの指定だけでずいぶん変わる。加えて「行間の設定」と「見出しの設定」をすれば、まぁ一応読める感じにはなる。
これらの変更はCSSへの追記(外観→カスタマイズ→追加CSS)で行う。以前は「style.cssファイル」へ直接追記するのが主流だったようだが、現在は管理画面上で可能。プレビューやスペルミスの検出機能があったりと高機能で使いやすい。
具体的には
あたりを参考にしてからググる感じ。例 1に書いてある
body {
font-family: “Gill Sans Extrabold”, Helvetica, sans-serif;
}
を先の「追加CSS」へコピペ。「”Gill Sans Extrabold”, Helvetica,」あたりを好きなようにいじくれ(優先して使いたいフォント名に置換すれ)ば完了(body要素=ほぼサイト全体)。
本件・・・ググると、プラグイン入れるだの、ファイルを書き換えるだの、意味不明(たぶん時代遅れ)な説明がけっこう多い。
こんなの、数行「追加CSS」へぶっこむだけだ。色変更などと同じレベルの話なのに、なぜプラグインを入れにゃイカンのだろうか。管理人には理解できない。
プラグインではなく、font-family:で変更する記事を書かれてるナイスなサイトからパク・・・インスパイアーしよう。ついでにブックマークもしておいた方がいい。
フリー配布の画像は使うな
ウェブ上には画像配布サイトが山のように有る。が、よく見ると、たいていライセンスが付いている(当たり前)。後で揉めるリスクを回避するなら「CC0」以外の画像を使ってはいけない。しかし、誰がCC0を担保しているのか解らないものも多い。だから事実上使わない方が良い。
自分が撮影した画像は無条件で使ってもいい・・・と思いがちだが、自然風景か自己所有物以外は極力やめた方が良いだろう。最近の施設は全部撮影禁止になっているからだ。スーパーマーケットやショッピングセンターすら撮影禁止になっているところも多い。要注意である。
個人的に謎なのは、フリーの画像素材をバシバシ乗っけて画像の合間に記事を書いてる系のサイト。最下部にはしっかりと©マークがあったりする。しかしあの手の画像は、大きな括り的にはCC BY-SAのようなライセンス形態だと思われる。あれでは記事までもがCC BY-SAになる危険性は無いのだろうか?
要するに、慣れるまでは画像は使わない方が良い。管理するのが大変だから。
まとめ
ググるときは英語で。その前に、公式の英語サイトを読む。日本語で検索して上位に出てくる、巧みな話術とキャッチーな画像が駆使されたプロの営業サイトを見るより、文字しかない英語サイトを読んだ方が最終的には早く解決できるし、その方が経験値は稼げる。
あとは好きなように、マイペースでやればいいと思う。やってればそのうち解るようになるから・・・