先月からイジってるUnreal Engine(Unreal Editor略してUE)。
このソフトウェア、けっこう最初の壁が高い。突破にかなりの気合が必要だった・・・が、やっと全体の浅い流れは把握できた。
・・・ような気がする。
ということで、UEを使う時に初心者がつまづく壁、いや、実際につまづいた壁と解決方法のメモ。
これ読んでから始めると、理解速度が爆上げ・・・なはず。
※Blender+GIMP+Inkscape+クリスタ+UEで使用。だが本件は技術じゃなくてメンタル寄りの話である。
1の壁 英語
とにかく重要で高い壁。
情報は9割英語ベース(と自動翻訳)しかない。これらをいちいち脳内で日本語変換していたら、各種ラーニング動画の理解度はガタ落ちである(と体感)。
以前も書いた
アンリアルエンジンをイジって解った件2 UI編 -難解変態仕様だが慣れろ系-
ネイティブの語感をフィーリングで何度も流し聞く程度の緩いスタイルが、実は最も素早く理解できるのでは。と感じた(ただし管理人は昔、外国法人に在籍してた事アリ←でも英語圏ではない)。
発信している人には本当に申し訳ないが、公式周辺以外からの日本語情報は、かなり微妙。
この理由はおそらく、「脳内で自動的に日本業界用語に変換」されたものをアウトプットしてるからだと思われる。
業界人ならそれで何となく解るのだろうけど、外部の素人には全く解らない。
単語の定義が、個々人によってブレまくってるのである。
特に「習得の壁」感があった単語は
Animationだ。
アニメーションは和製英語感が強くAnimationとは意味が異なる
アニメーションという語は、和製英語というか片仮名語の「アニメーション」でありガチな日本語なのだ。英語のAnimationと「=」ではない。むしろ「≒」ですらない。
従ってAnimationを脳内でアニメーションに変換したらダメだ。Animationは「英語のAnimation」だと認識してラーニング動画を見なければならない。
本件の対策として、英語版wikipediaあたりを一通り熟読してからラーニング動画を見ると良いかもしれない。理解度が格段に上がる可能性がある。
なお、日本語wikipediaはクソ以下であり使い物にならないから見ても無駄だ。アニメゲーム関連の項が酷すぎるというのはもはや定説(ただのオタク披露宴と化してる)だが、特に本件「アニメーション」の項にダメ要素が凝縮してる。
日本語wikipediaを信用してはいけないなと、改めて感じた。
さておき、
実際に見て説明してみよう。日本語版は1行目から根本的に間違っている。というより破綻してる。本当にすごい。
抜粋
アニメーション(英語: animation)は、動画(どうが)とも呼ばれ、コマ撮りなどによって、複数の静止画像により動きを作る技術。
とか書いてある・・・誰が書いたんだこれ? 酷すぎないか・・・
1行で自己矛盾してる。「動画」はmovieだろう。なんだよ(どうが)って、そこは(英語:movie)だろ。
つーか、「アニメ-ションは動画」なんて呼ばれてないよ。どこの業界の話だそれは。動画はアニメーションだけではないのは明らか。
続く文も酷い。「コマ撮りなどによって、複数の静止画像により動きを作る技術」って、これは技法の事だろう。「アニメーション」の説明ではない。そしてコマ撮りも静止画像も必要ないケースは多々ある(それがUE、てかゲーム)。
つまり、この項は「アニメーション」ではなく「ジャパニメーション」又は「セルアニメ」の項なのである(だがアニメーションの項は無いという酷さ)。
でもこれでOKという曖昧な日本
まぁしかし、ここまでアニオタ寄りに極めた偏向言語認識を持ってなかったとしても、日本の一般的認識では・・・
アニメーション≒アニメ≒ドラゴンボールみたいなヤツ
で通るというのは事実。けどネイティブ英語圏では通じない模様だ(今はanimeらしい、昔はhentaiだったという事実はもはや黒歴史か)。
従って日本の「アニメ」認識で「animation」を脳内変換しながらラーニング動画を見ると、永遠に腑に落ちないのであった。すっごいモヤっとする。ほんとに。
なお英語版は、
Animation is a method in which figures are manipulated to appear as moving images.
訳 アニメーションは、図形を操作して動画として表示する方法です。
となってる。この一文を読んだか否かによって、ラーニング動画の理解度が大きく変わると言っても、言い過ぎではないと個人的には思う。
そして、またココで勘違いポイントがある。
「フィギュア」だ。
フィギュアを動かすというと・・・
こういうのとか、クリスタのQUMARION的なイメージ
に日本では確実になる・・・のだが・・・この認識ではハマる。
「figure」の基本的な意味は「図形」であり、実際に英語版wikipedia、figureのGeneralの説明では、A shape, drawing, depiction, or geometric configuration
て書いてある。個人的にはgeometric configurationが最も概念的に近いのではないかな、と(特にUEを扱う上では)。
これらの脳内認識変換に成功した途端、飛躍的に理解度が上がった(気がした)。
ちなみに、なんかおっかしーなーと思いつつ、ここまでくるのに2週間くらい経っていた・・・
2の壁 外部連携必須(超特化してる)
1の壁をクリアしたら急に世界が見えた。
UEは世間でゲームエンジン、だと言われている。が、間違いを恐れずにざっくり言うと、このアプリはAnimation Editorだ。
というかネイティブ(Epicの人)的にはゲームはAnimationなのだ。たぶん・・・
たかが1ヶ月使用した程度の素人体感で超短絡的に説明すると・・・UEとは、
figuresをAnimationする事だけに特化したアプリだったのだ。
だから壁1を超える前は、理解度がイマイチ進まなかったのだろうなぁ・・・と。
だが、UEにはfiguresを作る機能が無い
UE的にはアクタと呼ぶ(3Dオブジェクト)ブツ。これがUE単体では作れない。
キャラとか剣とか、椅子とかテーブルとか壁とか・・・スタティックメッシュ、スケルタルメッシュと呼ばれているブツ。それが作れない(玄人がゴリゴリコード書けば可能だとは思うがGUI上で複雑なものは作れない、という意味)
正方形や球なら作れるが、形状を編集する機能は無い(これも玄人が数値入力して頂点座標を計算しBPに仕込めば何でも可能っぽいが、それは数学のスキルが必要)。
だからそれら(figures、UE的にアクタ)の作成は外部のソフトウェア(DCCと呼ばれている)に依存している。
基本はインポートしなければならない。
スタティックメッシュはマシだが、スケルタルメッシュは制限が多く、UVとウェイトの調整はDCCと行ったり来たりしなければならない(実質)。
以前はポーズ(ボーン調整)すらもUE上ではほぼ不可能だったようだが、最近改善された模様。まぁでも基本は外部で作ってインポートの流れを皆さん推奨してる。
このとき、外部アプリがMAYAだったらメッチャしっくりくるんだろうけど・・・あんなもんクソ高くて遊び(趣味)では買えないので、そこはBlenderでカバー。
でもクセが、けっこう大きかった・・・
ということで、Blenderからインポート時の留意点メモ、へ続く。
アンリアルエンジン初心者の壁 突破方法のメモ2 Blender編